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■('A`)贖いのようです

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:10:47.93 ID:nAYclhye0
1.



流れていく景色は、色を失っている。
ひび割れたコンクリートの建物が、人々を吸い込んでいく。
街路樹は息も絶え絶えといった様子で道路の真ん中に列を成し、汚れた空気にまみれている。
ラジオから聞こえてくる流行りのポップミュージックも、ただの雑音にしか思えない。

(´・ω・`)「・・・」

運転席に座る友人は、さっきから変わらぬ姿勢で前方を睨み、ハンドルを握っている。
俺は助手席に身を埋め、今日何度目になるかも分からないため息をつき、再び窓の向こうに視線を戻した。

('A`)「・・・めんどくせ・・・」


先日、古くからの友人が死んだ。

オーバードーズで脳みそがイカれて、そのまま心臓が止まったらしい。
薬中らしい、馬鹿げた死に方だと思った。
それでもやっぱり、よく知った人間がこの世界からいなくなるというのは、なんだか、不思議な感じがした。




2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:13:01.05 ID:nAYclhye0
(´・ω・`)「・・・お前も、今にあいつと同じ道を辿る」

隣で、車を運転する友人が言った。
車に乗り込んでから、初めて聞く彼の声だった。
てっきりこいつ、車を運転しながら煙草を吸う機械になってしまったと思っていたのに。

彼は続けた。

(´・ω・`)「お前が渡したクスリで死んだんだ。お前が殺したようなものさ」


苦笑いもできない。まさにその通りだ。

俺も死んだ友人も、ジャンキーだった。俺は現在進行形だが。
俺の場合、親父が麻薬の売人だったんだから、なるべくしてなったと言うべきか。
親父が家にいない隙に家じゅうに落ちている粉をかき集めては、それを楽しんでいた。
それはまだ俺が小学生だった頃の話で、今はそんなセコいことはしていない。
ちゃんと買っている。売ってもいるが。

(´・ω・`)「なぜ葬式に来なかった?」

友人の言葉に、心の中で反吐を吐く。
俺が葬式に行けば、あいつが生き返るとでも?
何かが変わるとでも?




3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:14:01.62 ID:S2v9ro9WO
麻薬ネタか
なかなかタイムリーなネタにしたな



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:14:59.04 ID:nAYclhye0
('A`)「・・・面倒だった。それだけだよ」

(´・ω・`)「気取るな、馬鹿が」

口の悪いこの友人と俺は今、ある場所へ向かっている。
つまるところ、死んだ友人の墓へ。

墓参りなんて、何年ぶりだろう。
いやはや、馬鹿馬鹿しい。

('A`)「小便かけてやろうかな」

(´・ω・`)「・・・」

('A`)「冗談だよ」

友人の死を聞いた時、ショックでもなかったし、悲しくもなかった。
ガキの頃は仲が良かったけど、最近ではただの取引相手だった。
そんなことよりも、どうやって明日の分のドラッグを買う金を作るかの方が、よっぽど重要な問題だ。

だって、そうだろう?
死んだ人間を気にかけてどうする?

墓参りなんて、世界で最も意味のない行為だと俺は確信している。




5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:16:53.55 ID:nAYclhye0
(´・ω・`)「あいつは頭の良い人間だった」

(´・ω・`)「お前にそそのかされて道を踏み外さなきゃ、今頃・・・」

('A`)「弁護士になってた?」

(´・ω・`)「そうだ」

('A`)「弁護士志望の青年が薬中とは、皮肉なことだなぁ」

(´・ω・`)「お前のせいだ」

これはキビシイ。
俺なんかいなければよかったかな。

(´・ω・`)「そうだ」

返す言葉もない。

(´・ω・`)「・・・施設に入れ。今なら遅くない」

説教の予感がした。
俺が世界で二番目に嫌いなものだ。
一番嫌いなのは、説教をする人間だ。もちろん。

そもそもこいつが我が家に突然押し入り、ハイになっていた俺をひっぱたいて
車に放り込まなきゃ、こんな面倒臭い事態にはなっていなかったんだ。
長時間走行と禁断症状のおかげで気が狂いそうだ。




8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:19:35.86 ID:nAYclhye0
('A`)「煙草をくれよ・・・俺のは無くなっちまった」

(´・ω・`)「駄目だ」

('A`)「なんで・・・」

(´・ω・`)「あいつはもっと苦しかった」

傲慢な友人の態度に腹を立てる気力もない。

('A`)「そうかい。じゃあいいよ」

そういえば昨日から何も食べていない。
だが空腹は感じない。
薬をやっている奴がやせ細っているのは、空腹を感じないから。
俺がいい見本だ。

そのかわり、自分がスーパーマンになったかのような力を感じられる。
自分は無敵で、世界は俺を中心に回っている。
本気でそんな気分になれるんだ。

愚かな事に。




9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:21:43.63 ID:nAYclhye0
('A`)「お前だってヘンプくらい吸ったことあるくせに」

(´・ω・`)「一度だけだ。中学生の時。それ以来一度も吸ってない」

('A`)「あれは良いよな・・・心が穏やかになる」

(´・ω・`)「黙ってろ」

俺は彼の言葉に耳を貸さず、鼻歌を歌った。
ボブ・マーリー、“リデンプション・ソング”。
贖いの歌。

(´・ω・`)「お前に救いなんてない」

俺は聞こえないふりをして目を閉じ、車のサスペンションの反動に身を任せ、浅い眠りへと堕ちていった。




10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:24:35.83 ID:nAYclhye0
2.



小学生の頃、どういうわけか俺の親父の職業がバレて、集団から孤立した時期があった。
誰も俺の相手をしてくれず、目も合わせてくれない。
俺が通ったあとには、いつもこそこそとした陰口が沸いた。

「あいつの父ちゃん、ドラッグの売人だって」

「関わらない方がいいぜ」

「怖い」

「きっとあいつもジャンキーだ」

「犯罪者の息子」

「気持悪い」

彼らの意見はどれも正しかったので、弁解もできなかった。
俺はこの世に生まれた時点で、ロクデナシだった。




12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:29:19.75 ID:nAYclhye0
( ^ω^)「キミ、いつも何を聴いてるお?」

('A`)「え?」

( ^ω^)「ウォークマンの中に入ってるカセットテープ」

( ^ω^)「何を聴いてるお?」

('A`)「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」

( ^ω^)「いいセンスだお」

そんなロクデナシの俺に、少年だったあいつは、眩しい笑顔を浮かべて話しかけた。
これがあいつとの、最初の出会いだった。

('A`)「親父が聴くんだ」

もちろん、ガキだった俺は感動した。
嫌われ者の俺に、臆せず話しかけてきたあいつに、他の奴らとは違うものを感じた。

俺たちはたちまち仲良くなった。
チリ・ペッパーズを聴く小学生が、俺以外にいるとは思わなかった。
俺のことを蔑まない人間が、この世界にいるとも思わなかった。




13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:32:23.82 ID:nAYclhye0
( ^ω^)「僕は弁護士になるお」

それがあいつの希望だった。
口癖と言ってもいいだろう。
こんなにも若い頃から自分の未来を見ているあいつが、俺は羨ましかった。

('A`)「ああそうかい。なりたきゃなってくれ」

('A`)「ベンゴシってなんだ?」

( ^ω^)「法律を武器に、敵を倒す仕事だお」

('A`)「なんだか格好いいな」

( ^ω^)「だお?」

ところで俺は、皆が思っている以上に、ナーバスな人間だった。


('A`)「・・・」

なぜこいつは俺に構うのだろう。
何か裏があるんじゃないか。
親しくなってから、ある日突然俺を警察に突き出すんじゃないか。
あいつとつるむようになってからも、いつもどこか不安な感情を抱いていた。




14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:36:48.53 ID:nAYclhye0
('A`)「・・・なあ、どうして俺に話しかけたんだ?」

( ^ω^)「お?」

('A`)「俺は皆から嫌われてる。憎まれてさえいるぜ」

('A`)「悪いことは言わねえ、俺なんかと一緒にいないほうがいい」

そう言った俺に、あいつは飄々として答えた。

( ^ω^)「嫌われてるってことは、これからいくらでも好かれる余地があるってことだお」

('A`)「?」

なんだって?

( ^ω^)「嫌な噂話なんて、歌でも歌って聞き流せばいいんだお」

('A`)「“スタンド・バイ・ミー”でもいいのか?」

( ^ω^)「もちろん」

('A`)「いい映画だよな」

( ^ω^)「僕んちくるお?レコードがあるお」

('A`)「行こう」




18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:40:25.59 ID:nAYclhye0
あいつの家は金持ちで、広い庭に、よく飼い慣らされた軍用犬が放し飼いになっていた。
あいつの親父は、弁護士だった。

(´・ω・`)「やあ」

あの口の悪い友人と知り合ったのも、あいつの家だった。
すかした野郎だと、最初は思った。
一曲も弾けないくせに、アコースティック・ギターを片時も手放さない奴だった。

( ^ω^)「友達だお」

(´・ω・`)「初めまして」

('A`)「どうも」

案の定、彼は言った。

(´・ω・`)「父親が売人だってね」

('A`)「そうだけど」

(´・ω・`)「・・・ほどほどにしておいた方がいいぜ」

なんだ、こいつ分かってるのか。
心配してくれてありがとう。
でもな、やめられないんだよ。




19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:42:18.98 ID:nAYclhye0
そのうちに、俺は友人たちに提案した。
悪くない奴らだと思ったからだ。

('A`)「・・・俺んち、来る?」

( ^ω^)「いいのかお?」

('A`)「お前がいいなら・・・」

( ^ω^)「行きたいお!」

(´・ω・`)「僕は遠慮するよ」

( ^ω^)「なんでだお?」

(´・ω・`)「キミも行かない方がいい」

( ^ω^)「僕は行くお」

馬鹿だよ。
俺も、お前も。

すぐに、あいつはドラッグに夢中になった。
初めのうちは俺の家でやっていた。
でもしばらくすると、俺の狭くて汚い家では、二人の若くて生きのいいジャンキーをとどめることができなくなった。

自然と、広くて快適なあいつの家で吸うようになった。
その頃には、俺たちは高校生になっていた。




22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:44:32.29 ID:nAYclhye0
('A`)「よう」

( ^ω^)「おっ」

('A`)「勉強はどうだ?」

( ^ω^)「まずまずだお」

あいつの部屋に入ってまずやることは、部屋の隅に置いてある棚を漁ることだった。
隙間なく並べられたレコードやCD。
新しいものが入っていないか、チェックするのだ。

('A`)「・・・ニルヴァーナ・・・」

('A`)「お前、こんなの聴くのか?」

( ^ω^)「時代は変わるお」

('A`)「ふうん・・・」

チェンジ・ザ・ワールド。

( ^ω^)「あれは持ってきたかお?」

('A`)「ああ、上物だ。準備は出来てるか?」




25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:50:03.57 ID:nAYclhye0
( ^ω^)「早く始めるお。もうすぐ父さんが帰ってくるお」

('A`)「OK」

本当に、ろくでもない。
救われねえな。

('A`)「お前は親友だからな。金は取らない」

( ^ω^)「ありがたいお」

('A`)「なあに、勉強には息抜きが必要さ」

そう言って、紙の上に整えた粉を、鼻から吸う。
身体が浮き上がるような高揚感。
視界の隅が白く輝く。
音楽を流せば、まるで頭に直接コードを刺して音が鳴っているかのように思えた。
思考が拡散していく。
残っているのは、毒々しいまでの興奮。見せかけのエネルギー。

('∀`)「ははっ」

しかし突然、その昂りは消え去った。

('A`)「?」




28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:55:19.02 ID:nAYclhye0
顔を上げると、そこにはさらに成長した友人がいた。
俺の身体も大きくなっている。

広いガレージだ。
コンクリートで塗り固められた壁と床。
自転車やスケボー、工具といったものが、ガレージの隅に雑多に転がっている。

口の悪い友人が、ドラムセットに腰を下ろしている。
力に任せてライドシンバルを一度、大きく叩いた。

(´・ω・`)「納得いかないな」

口の悪い友人が言った。
その拍子に咥えていた煙草が口から落ちた。
顔をしかめて煙草を拾い、また言った。

(´・ω・`)「なんで僕がドラムなんだよ」

('A`)「指が太くて短い奴でもできるからな」

(#´・ω・`)「僕だってギターがやりたいんだ」




30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:58:11.55 ID:nAYclhye0
わがままな奴。
そう思って目線を下ろすと、俺の肩からギターベースがぶら下がっていた。
俺は言った。

(#'A`)「俺だってギターがやりたい」

( ^ω^)「無茶言うなお」

(#'A`)「お前のをよこせ」

( ^ω^)「僕がギターを手放したら、ジミヘンに怒られちゃうお」

(´・ω・`)「頭かち割るぞコラ」

('A`)「割ろう割ろう」

( ^ω^)「いいから一度やってみるお。せっかく新品で揃えてやったんだから」

口の悪い友人が渋々ながらスティックを握り直し、閉じたハイハットを叩いた。
1,2,3,4。

視界が歪んだかと思うと、次の瞬間、俺たちはガレージの外にいた。
目の前には、派手にブチ壊されたドラムとギターとベースが積み重ねられている。

一歩踏み出して、俺は言った。

('A`)「バンドなんてくだらねえ。イラつくだけだ」




32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:01:19.17 ID:nAYclhye0
(´・ω・`)「テレビでは簡単そうに音を出してたんだけどな・・・」

( ^ω^)「あいつらは馬鹿なんだお。頭のいい人間は、楽器なんてやるもんじゃないお」

憐れな無機質な死骸の上に、ライターオイルを振りかけ、マッチを擦る。

('A`)「短い付き合いだったな・・・・・安らかに眠れ」

燃え上がるバスドラム。
悲鳴を上げるミュージックマン。
助けを求めるギブソン・スタンダード。

ついさっきまで、ピカピカだったのにな・・・
まあ、練習もしてないのに、楽器なんか演奏できるわけないだろう。
常識的に考えて。


('∀`)

(* ^ω^)

(*´・ω・`)


俺たちはしばらく、腹を抱えて笑い転げた。
黙々と立ち昇る黒い煙が、涙が出るほど可笑しかった。


そして場所は変わる。




34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:04:22.01 ID:nAYclhye0
3.



俺の家だ。
高校を卒業して、数年が経っている。
家の中は、足の踏み場もないほど、廃棄物で溢れている。

使用済みの注射器。
小さな穴が二つ開いた空き缶。
血の付いた下着。
割れた鏡。
煙草や紙巻きの灰。

(; ω )「はぁ・・・はぁ・・・」

友人がいた。

(; ω )「・・・うぅ」

彼は、真っ青な顔で俺にすがりついていた。
妙な呼吸音だ。
手が震えている。
なんだ。どうした、薬中。

(; ω )「・・・頼むお」

('A`)「駄目だ」




35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:06:45.03 ID:nAYclhye0
(; ω )「少し・・・ほんの少しでいいんだお」

('A`)「無茶言うなよ。俺だって手に入れるのに苦労してるんだ」

(; ω )「金は・・・いつか払うお・・・だから」

('A`)「親父が消えちまってから、毎晩のようにジャンキー共が家のドアを叩くんだ。まるでゾンビさ」

('A`)「警察も呼べない。こえーぞ」

(; ω )「父さんが・・・僕が金を盗んでたことに気づいて・・・」

(; ω )「だからもう・・・金は・・・」

('A`)「金がいる。ガキの頃とは違うんだ。弁護士ってやつは儲かるんだろ?」

( ;ω;)「弁護士にはもう・・・なれないんだお・・・」

( ;ω;)「・・・頼むお・・・」

頼むだと?
人を頼るな。馬鹿が。
そんなんで戦えるか。
弁護士になんてなれるか。




36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:11:44.11 ID:nAYclhye0
( ;ω;)「カート・コバーンは・・・クスリのせいで死んだんじゃないお・・・」

( ;ω;)「鬱病のせいでもない・・・彼は」

( ;ω;)「弾丸に脳を抉られて死んだ・・・引き金を引く直前・・・」

( ;ω;)「・・・どんな気分だったのか・・・」

知るか。
カート・コバーンなんて、所詮運が良かっただけの、根暗な田舎者だ。
下手糞な演奏に、耳障りな喚き声。
悲劇のヒーロー気取りの、阿呆な自殺者だ。


今回は、特別だぜ。
俺が聖人のように優しい人間だったことに、感謝しろよ。
2gだ。これだけあれば、しばらくやっていけるさ。

一気に吸うな。
間違いなく死ぬぞ。

( ;ω;)「お・・・」

('A`)「あの頃は、こんなんじゃなかった。お前はもっと強くて、自信に満ちていたと思ったんだけどなぁ」




38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:14:52.53 ID:nAYclhye0
( ;ω;)「・・・済まないお・・・」



そこで、夢は終わった。

(´・ω・`)「着いたぞ。おい、さっさと降りろ」

最後のあいつの謝罪の言葉は、不思議なほど大きく、頭の中に響いた。
友人に首根っこを掴まれ、地面に引き摺り落とされても、それはまだ色を失わず、俺の心に波紋を拡げていた。




39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:15:52.81 ID:nAYclhye0
4.



その墓地は馬鹿みたいに広く、空気が澱んでいた。
まるで死刑囚を処刑場へ連れていく看守のように、友人は俺の腕を引っ張り、目的の墓の前へと連行していく。
俺はただ顔を俯けて、腕の痛みに耐えていた。
枝のように痩せ細った手首が、折れてしまいそうだ。

('A`)「逃げやしないよ」

(´・ω・`)「・・・」

('A`)「ちゃんとあいつの墓を見る。手も合わせるし、深刻な表情だって作る」

('A`)「だから放せよ・・・いてえから」

(´・ω・`)「・・・」

友人が心の底から激怒してることは分かっている。
きっと罪にならないのなら、何の躊躇もなく俺を殺すのだろう。




40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:18:55.66 ID:nAYclhye0
友人は、黙って俺を連れて歩き続け、やがて一つの墓の前で立ち止まった。
あいつの墓だ。

(´・ω・`)「しばらくここにいろ」

('A`)「ああ、わかったわかった。いい子にしてるよ」

(´・ω・`)「俺は車にいる。気が済んだらお前も戻ってこい」

('A`)「ああ、ああ」

しめた、こいつが俺の前からいなくなる。
それはつまり自由になるってことで、俺にとっての自由とはドラッグだ。
寂れた町の一角にある墓地だが、少し歩けば売人の一人や二人、出会えるだろう。

さあ、さっさと消えてくれ。

(´・ω・`)「話しかけるんだ」

(´・ω・`)「それだけでいい」

('A`)「ああ」

友人は俺に背を向け、来た道を戻って行った。
完全に視界からいなくなったところで、俺は大きく息を吸う。

('A`)「・・・ったく・・・うぜえんだよ、ボケ」




41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:20:10.90 ID:nAYclhye0
('A`)「マジで折れるかと思ったぜ、あのタコ。殺すぞ、クソッ」

('A`)「何が墓だ。下らねえ石があるだけじゃねえか」

('A`)「話しかけるだと?この石に?あいつ、頭がおかしいんじゃねえのか」

溜まっていた毒を、存分に吐き出す。

気分を落ち着けてから、目の前のツヤのある墓石を、何となしに眺めてみる。
表面に、あいつの名前が彫ってある。

('A`)「・・・」

気の迷いか。
俺はあの頃と同じように、墓石に向かって声をかけた。



('A`)「よう、内藤」




42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:22:48.67 ID:nAYclhye0
涙が、溢れ出た。
息が詰まり、地面に膝と手をつく。
大粒の涙が、次々と零れおちていった。

(;A;)「――――?」

なぜ?
涙を止めることができない。
心臓が張り裂けそうだ。
とめどなく押し寄せる名前も知らない感情が、嗚咽となって俺の口から漏れ、空虚な墓地に響いた。

(;A;)「ああ・・・」


―――――そうか。


俺は今、後悔しているんだ。




43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:24:52.07 ID:nAYclhye0
屑みたいな親のもとに生まれ、同級生たちから嫌われ、教師にさえ疎まれ、陰口を叩かれ。
そんな環境から逃げるようにドラッグを貪り、それが破滅への近道だとも気づかず。

そんな、生れながらのロクデナシの俺に、救いなんてないんだ。
贖うこともできやしない。
いくら泣いても、いくら声を振り絞っても、俺の罪は消えることはない。
だけど今の俺には、泣くことしかできない。
お前の死の象徴を前に、体を折って頭を下げ、謝ることしかできないんだ。

お前は死んで、俺は生きている。
生きるべき人間が死に、死ぬべき人間が生きている。

分かってる。

俺は誰にも許されない。
だから、涙を流し、後悔するしかないんだ。


(;A;)「おれ・・・やめるよ・・・」

(;A;)「何年かかるかわからないけど・・・・・絶対に」

(;A;)「・・・やめるよ」




45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:25:35.48 ID:nAYclhye0


空が暗くなり、友人が再び俺を引き摺って車へ押し込み、エンジンをかけても、俺はまだ泣き続けていた。
きっと一生、泣き続けるのだろう。

(´・ω・`)「・・・お前に救いなんてない」

友人の静かな声が、色の付いた景色と共に、窓の外を流れていった。






47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:32:13.28 ID:nAYclhye0
終わり
規制長かった・・・支援くれた人ありがとう

アンソニー・キーディスの自伝のオマージュ的な感じです



ニュース速報@VIP ('A`)贖いのようです
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1253185847

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■この記事へのコメント

  1. ■ [くるくる名無しさん]

    ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
    悪には悪の、罪には罪の報いがある
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10/12
不具合発生中。HTMLタグのどこをミスしているのかわからない……(´;ω;`)

7/9
更新したいとは思っているんよ( ´・ω・)
ヤクルトが首位に立ったら本気出す。

6/20
今日はデントナ様祭りや━(゚∀゚)━!

ドラちゃんの記事に丸一日使いましたが、ごちゃごちゃ見辛い編集で何だか申し訳ないです。それでも米を残してもらうのは嬉しい。

6/18
魔将様サヨナラ弾キタ━(゚∀゚)━!

6/18
自分(達)がどんなに良いと感じていても、全ての人が同じように受け止めるとは限らないんだよねぇ。

6/17
暑いのは割と大丈夫ですが、エアコンをガンガン利かせた部屋との温度差で死にそうです。
皆様も体調にはどうかお気をつけてください。

5/31
マユミ・マユミとかタマキ・タマキって書くと、富野アニメに出てきそうなキャラクターっぽくなるよね。どうでもいいけど。

5/31 午前
過去記事再編集のため、一時閲覧できなくなったかもしれません。ごめんなさい。

( ^ω^)系やSSの長編・連載物をどこで分割しようか非常に悩んでます。どう編集するのがベストなんだ…

5/28
本格的に
ネタが
ない


今週は2chの巡回をあまりしなかったから仕方ない。この土日はサイドバー整理に費やそうそうしよう。

5/28
家を出る直前になってサイドバーのopen/closeがきちんと機能してないのに気付いたよ… 帰ったら修正します。

5/27
なんかお茶犬みたいな配色になった。

5/24
テンプレの配色をどうすべきか・・・半年やってんのに未だに悩み中。

5/21
短レスの
ネタが
無い


5/18
大矢監督辞任・・・お疲れ様でした。

5/17
5月の検索キーワード1位が「おこられサロン」です。訳がわからん。

5/16
すぺしゃるさんくすの使い方ってあれでいいんだろうか。英語が苦手すぎて自信がない。

5/13
何もしないでボーっとしてたら5月になってた。死にたい。

これから数日かけてリンクの整理やら改装やらをしたい。更新はちびちびと。


3/25
都合により「web拍手」を一度リセットしました。これまで記事全体で278拍手、ブログとしては32拍手頂きました。ありがとうございます。

・・・って、本来なら自分ではなく2ちゃんねるに書き込みされた方々が受け取るべき拍手なんですけど。

2/10
昨日ユニークアクセス数10万越えました。

いつも見に来てくださる皆様、他のブログ様、そしてなにより2chを利用している全ての方々に多大なる感謝を!

のんびりまったりコソコソ地味に、これからも更新を続けていきたいと思いますので、 今後とも「くるくる羅針盤」をどうぞ宜しくお願いします。


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